現在、中分子医薬が製薬業界のトレンドとなっており、世界的に活発な創薬研究が進められています。中分子医薬は、低分子医薬と抗体医薬等のバイオ医薬の中間に位置する新しい医薬品です。低分子医薬品の経口投与が可能で、製造コストが安いという長所と、バイオ医薬品の特異性が高く、副作用が少ないという長所を併せ持つことから、次代のモダリティとして注目されています。

中でも、アミノ末端とカルボキシル末端がアミド結合で結ばれ、環状となった環状ペプチド医薬品は、細胞外だけでなく細胞内にある分子も標的とすることができます。そのため、抗体よりも幅広い分子を創薬ターゲットに設定できることが強みで、次世代型のポスト抗体医薬として期待されています。

SBDD(Structure-Based Drug Design)は、新しい医薬品分子のデザインと絞り込みを行う創薬手法で、標的蛋白質の立体構造情報に基づいて分子設計を行いますが、蛋白質の結晶サイズが小さい場合には、一般的に構造解析は困難とされています。

リガクの単結晶X線解析装置は、実験室レベルで最高輝度のX線源と低ノイズ・高感度の半導体検出器、およびハードウェアの性能を最大限に活用できるソフトウェアを組み合わせています。

これまで分析が困難だった微小な結晶も、結晶成長に時間を掛けることなく、そのままの状態で高速かつ高精度な分析が可能となり、国内外の製薬企業における研究開発のスピードアップに大きく貢献しています。

X線結晶構造解析の流れ

結晶を回転させながらX線を照射すると、数多くの回折スポットを収集することができます。その後、専用のソフトウェアで処理を行い、電子密度を計算します。この電子密度図を基に原子を配置すると、分子の立体構造を知ることができます。

シクロスポリンAの微小結晶
Sample size: 20 x 10 x 6 μm
Chemical formula: C₆₂H₁₁₁N₁₁O₁₂
Molecular weight: 1202.61
シクロスポリンAの構造

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