T.Oさんは2018年に新卒入社し、現在はソフトウェアエンジニアです。同じデータでも計算方法を刷新することで新しい解析結果が得られ、これまで見えなかったものが見えるようになるといいます。
これまでの経歴とキャリア
インタビュアー:まずはご出身について教えていただけますか?
T.Oさん:滋賀県長浜市です。滋賀といえば琵琶湖ですが、地元では「六分の一の確率で琵琶湖にはまる」という冗談もあるほどです。確率とは面積なのです。
インタビュアー:学生時代はどんな研究をされていましたか?
T.Oさん:相転移現象の理論的研究をしていました。今の仕事で直接的に使うことはありませんが、会社の装置で起こる現象をモデル化して理解する際に間接的に役立っています。
インタビュアー:リガクを知ったきっかけや入社の経緯について教えてください。
T.Oさん:リガクのことは就活中にナビサイトで知りました。物理的な原理を用いて測定対象を解析するということが面白そうだと思い、志望しました。
インタビュアー:入社時期や入社初年度の仕事内容を教えてください。
T.Oさん:2018年4月に入社し、サービス部署で客先へ出張して装置の納入や保守、点検などを行い、経験を積みました。
インタビュアー:ターニングポイントになった年とその内容を教えてください。
T.Oさん:2019年10月に現在の部署に仮配属され、配属先とは異なる部署の仕事を担当しました。そこでは成果を出すことができ、一部署に留まらない存在として評価されるようになりました。
現在のお仕事とこれからのこと
インタビュアー:具体的にはどのようなお仕事をされているのでしょうか。
T.Oさん:XRD、CT、XRFといった様々な分野にわたり、測定データの解析アルゴリズムやソフトウェアを開発しています。多岐にわたる技術を組み合わせることが多いです。
インタビュアー:その技術は、どのような分野でどう役立っているのでしょうか。
T.Oさん:製薬や電池の研究開発に活用できる計算方法を開発し、研究の効率化に貢献しています。従来の方法では計算することはできませんでしたが、新しい方法で計算できるようになりました。
インタビュアー:仕事の面白い点は何ですか?
T.Oさん:測定データを見て、どのような現象が起きているのかを考えることが多いのですが、現象を予測し、データを補正していく過程がとても面白いです。うまくいくと大きな達成感があります。
インタビュアー:仕事をする上で大切にしていることは何ですか?
T.Oさん:洞察力を鍛えることと、お客様の存在を意識し続けることです。リガクの装置が現場でどのように役立てるかを常に考えています。というのも、もともと大学院では研究ばかりやっていたため、あまりユーザーを意識する必要はなく、研究というのは新しいことを明らかにして論文を書くことが重要なのですが、会社ではそうはいきません。お客様がいて、お客様に使ってもらってどうかということが大切なので、使いやすい装置にする、あるいは使いやすいソフトにする、といったことをいつも意識しています。
インタビュアー:今後取り組みたいことや興味があることはありますか?
T.Oさん:データは同じでも、解析次第で出てくるものが違ってくるので、複数の技術を組み合わせた新しい分析方法を考案し、見えなかったものが見えるようになることを目指しています。例えばここにあるのはX線回折装置ですが、大阪工場で製造しているのは主に蛍光X線分析装置です。どちらもX線ではありますが、まずはX線回折か蛍光X線どちらかを担当する社員が多いです。私は比較的フレキシブルに横断的なことをやらせてもらっていますが、もうちょっと広くやって合体させていけたら相乗効果が発揮されるのではないかと思います。
リガクでの働き方とワークライフバランス
インタビュアー:印象に残ったエピソードなどありましたらぜひお聞かせください。
T.Oさん:以前、社内の人が外部の人に向けて行うセミナーを聴講する機会があったのですが、その時の計算手法について、もっと改良できるのではないかということに気づきまして、「こうやったらできます」と提案したところ、結果として新しい手法の特許化、学会発表へとつながったことです。
インタビュアー:さらなる発展に繋がったのですね。リガクでの働き方や、ワークライフバランスについても伺えますか。
T.Oさん:リガクでは在宅勤務が許可されており、最近だと一時間単位での休みも取れるようになりました。家庭の事情で少しだけ休みたいというときに活用しています。今子どもが1歳なので、休日は専ら育児に邁進しています。
インタビュアー:それは大変な時期ですが、これからの成長も楽しみですね。リガクに入ってよかったことや、リガクの良さはどんなところで感じますか?
T.Oさん:上司が複数人いて皆さん信頼してくれ、仕事を任せてくれます。また、研究開発に本気になって取り組んでいる人が多く、互いに刺激を受け熱中できることでしょうか。普段から同僚と議論できたり、自身の経験も共有したりしやすい環境です。
求職者の方へメッセージ
インタビュアー:どんな方にこの仕事をおすすめしますか?
T.Oさん:何かしらの研究を行ってきた方で、製品に研究成果を反映してみたいという方におすすめです。
インタビュアー:最後に求職者へのメッセージをお願いします。
T.Oさん:求めよ、さらば与えられん。これは私の座右の銘でもありますが、やはり主体的に考えて行動してく気持ちがあるかが一番重要だと思います。知識は後からいくらでもつきます。それを身に付けようと思い努力していくことこそ、まず大事です。挑戦し続けることで必ず成長できます。
2024年9月現在