石綿(アスベスト)とは、アクチノライト、アモサイト、アンソフィライト、クリソタイル、クロシドライト、トレモライトの6種類の繊維状を呈した天然鉱物のことを指し、その中でも、クリソタイルが世界で使用されているアスベストの9割以上を占めています。安価で且つ耐熱性や耐火性、耐腐食性、防音性などに優れていることから、主に吹付け材や屋根、内外装材等建材として使われていました。



写真提供:一般社団法人JATI協会
夢のような素材として重宝されたアスベストですが、劣化して粉塵として飛散し、吸引すると肺線維症や悪性中皮腫、肺がんなどの健康被害を引き起こす可能性があることがわかり、2006年に製造や輸入、使用等が禁止されています。その後、2021年には改正大気汚染防止法が施行され、2023年10月1日からは、建築物の解体・改修の際に建築物石綿含有建材調査者による調査報告が義務化されました。現在、アスベスト含有量が0.1%を超える物質や吹き付け材、保湿剤等の使用は禁止されていますが、その調査には、偏光顕微鏡法や位相差分散顕微鏡法、X線回折法などが利用されています。
過去に産業利用されたアスベストの9割が建材として利用されていますが、高度成長期に建てられた建物が2020年代以降一斉に耐用年数を迎えるため、今後、解体工事に伴うアスベスト飛散や暴露は避けることが出来ません。


全自動多目的X線回折装置SmartLab SEは、0.1mass%程度の低含有率のアスベストを特別な前処理を行うことなく検出することが可能です。リガクは健康社会を実現すべく、建物に残存するアスベスト含有建材の検査に今後も貢献してゆきます。
SmartLab SEの詳細はこちら(SmartLab SE | Rigaku)