水銀は、常温で液体である唯一の金属元素で、揮散しやすい性質を持ちます。
そのため、様々な排出源から排出された水銀は地球上を循環し、その滞留時間は1~2年と言われていますが、その後は分解されることなく環境中に蓄積します。
水銀の毒性が明らかになってからは、代替製品や技術への置き換えが進んでおり、国内の水銀需要はピーク時の約2500トンから約5トンにまで減少しています。しかし海外では、国によっては現在も水銀が多くの用途に使われており、水銀濃度の把握および使用量の削減が求められています。
関連会社の日本インスツルメンツ株式会社(NIC)が開発した還元気化水銀測定装置RAシリーズでは、水道水、工場排水、土壌溶出液など、液体試料の湿式前処理から測定まで最大10ステップあった作業の完全自動化に世界で初めて成功しました。


また、環境基準の1/10以下まで検出可能な高感度検出器の採用で、試料量は5 mLと少なく、従来機と比較して廃液を50%に抑え、電力消費量を30%削減(CO2換算で排出量を約51kg/年削減:週三回、150回/年の測定条件で1台当たり)し、測定時間を約20%短縮しており、グローバルな販売網を通じて世界の60ヵ国以上の国々に輸出されています。
またNIC社は、環境省事業である排ガス中の水銀排出量調査への技術協力や、国際連合環境計画(UNEP)の大気モニター事業への技術支援、教育プログラム等を通じて、液体、固体、気体と異なる形態で環境の中に存在する水銀の管理と削減にも大いに貢献しています。
RA-7000Aシリーズは測定者の健康や安全面にも十分に配慮されており、環境負荷と経済性が評価され、2023年5月に「第50回 環境賞」の優良賞を受賞しました。
RA-7000Aシリーズの詳細はこちら(製品情報(RA-7000):日本インスツルメンツ株式会社 (hg-nic.co.jp))