リガクは、The Protein Societyが主催するProtein Society Awardsのうち、「Carl Brändén賞」と「Dorothy Crowfoot Hodgkin賞」のスポンサーを務めています。
国際的な非営利学術団体であるThe Protein Societyは、蛋白質研究で顕著な業績を挙げた研究者を毎年表彰しています。2025年6月26日から29日にカリフォルニアのサンフランシスコで開催された第39回シンポジウムでは、リガクがスポンサーを務めたCarl Brändén賞とDorothy Crowfoot Hodgkin賞を含む各賞の授賞式が行われました。
2025 Protein Society Award受賞者と授賞理由
Carl Brändén賞
- James Fraser 博士, University of California, San Francisco
Carl Brändén賞は、蛋白質科学の分野で優れた業績を挙げ、教育や学術的な貢献にも卓越した成果を残した研究者に贈られます。Fraser 博士は、蛋白質の動的な性質を明らかにするうえで重要な、室温下でのX線データ収集技術の先駆者です。また、蛋白質の研究、デザイン、および阻害に役立つアンサンブルモデリング法を開発し、蛋白質構造とメカニズムに対する理解を深めました。彼の貢献は、研究、教育、サービスの各分野にわたり、共同プロジェクトベースの学習や、誰もが科学出版にアクセスしやすくなるような提言なども含まれています。
Dorothy Crowfoot Hodgkin 賞
- Andy LiWang 博士, University of California, Merced
Dorothy Crowfoot Hodgkin賞は、生物学の理解に深く影響を与える蛋白質科学分野での優れた貢献を称えて贈られます。LiWang 博士は、「体内時計」を持つ最古の光合成微生物と言われているシアノバクテリアについて、体内時間管理の仕組みを原子レベルで解明しました。彼の研究は、蛋白質がどのように「時間を知る」のかを明らかにすることで、生命の体内リズムの理解に大きく貢献しています。また、他の研究者が活用できる技術やツールの開発にも力を注いでいます。

